むかし、むかしは何時?
竜は誰?
「黒姫ものがたり」には時代を特定するヒントが有ります。
黒姫の父とされる小館城主は戦国時代の前半期に活躍した北信濃の武将、高梨政盛。
高梨氏は越後で下克上を果たした長尾氏に息女を嫁がせ結びつきを強め、長尾氏の国境防備の一翼を担うことで支配領域を確立。後の川中島合戦では上杉勢(長尾氏)の先陣を務めました。
昔話に登場する竜は一般に、河川氾濫の象徴とされ、小館城の有る中野市にも千曲川が流れています。
しかし史実を知ると、戦国乱世の脅威にそなえ、より強大な勢力と姻戚を結び庇護を得たことを暗に示しているようにも思えてきます。
そういえば上杉謙信は有名な「毘」の旗の他、「龍」もシンボルにしていましたね。 ちなみに武田は「ムカデ」。どちらにしろ乱世には「長いもの」に巻かれていた方が良いのかもしれません。 |
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小館城の黒姫に一目惚れした若武者は竜の化身。殿様の試練を乗り越えるが約束は守られず、怒りのあまり正体を現した竜は、洪水を起こし城下町を襲う。 |
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貧しさから作物を盗み、龍になった母を探して旅立った小太郎。再会した親子は湖を囲む山を崩し、貧しい村に肥沃な耕地をもたらす。松本平開拓の伝説。 |
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駒ヶ根、光前寺の和尚さんに育てられた山犬の早太郎。毎年祭りの晩にいけにえを求める遠州の化け物を退治するため、旅の僧侶と一緒に旅立つ事に。 |
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善光寺の近くに住んでいながら、一度もお参りしたことの無い不信心な老婆。ある日洗濯していた布を引っ掛けて走り出した牛を追いかけているうちに…。 |
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